「守り人」「十二国記」シリーズもう読んだ?人気国産ファンタジー小説のあらすじと魅力

精霊の守り人と十二国記主婦的レビュー
どちらも良作品です!

大人がファンタジー小説を読むなんて…と未読のままでいるのはもったいない!ファンタジー小説は海外文学だと思っている方、日本にも素晴らしいファンタジー小説があります。リフレッシュ、ストレス発散、気分転換に…壮大なスケールと緻密な設定で、あなたを異世界に誘います!

「守り人」「十二国記」の共通点

皆さん、ファンタジー小説は読んだことありますか?

有名なところでいうと「ハリーポッター」「ナルニア王国」「果てしない物語」など。

なんとなく、魔法とか、妖精とか、そんなイメージありますよね。

さて、この記事でご紹介する2つの小説シリーズはこちら。

上橋菜穂子 著 「守り人」シリーズ

小野不由美 著 「十二国記」シリーズ

どちらも根強いファンがいる人気シリーズ小説です。

この2つのファンタジー小説は、いくつか共通点があります。

  • 主人公が女性(「十二国記」においては例外あり)
  • 異世界ものだけどなんとなくアジアンテイスト
  • 魔法は出てこないけど精霊や霊獣が出てくる
  • 国同士の派閥や政治的な話が精度高く描かれている

ファンタジーとは言いつつ、人間の弱さや醜さもリアルに描写されているので、大人が読んでも十分満足できる内容となっております。
また異世界の情景も非常に美しく書かれていますので、想像力だけで旅行に行った気分になれますよ(ソースは私)!

逆に「なんか難しそう…」と思っている方、いますね…?
そんな方のために、この記事では両作品のあらすじや見どころをたっぷりご紹介します!

上橋菜穂子「守り人」シリーズ

この作品について、私は綾瀬はるかさん主演のNHKスペシャルドラマ「精霊の守り人」で初めて知りました!

原作小説を紹介する前で恐縮ですが、このドラマ、最っ高でした…

綾瀬はるかさんをはじめとする演技派の役者陣と、難しい世界観を精巧なセットとCG技術で見事に再現している素晴らしいドラマ。
放送回数の制約により原作の流れと若干違う箇所もありますが、十分に満足できるものだったと思います。

小説を読むのが苦手な方は、ドラマから入ってみるのもいいですよ!

守り人シリーズの世界観とあらすじ

舞台はここではない別の世界。
そこは、人間と精霊の世界が共存する世界です。
雰囲気で言うと東南アジアや中東のイメージ。
小説の中に出てくる食べ物や風俗用語など、日本語とは違う単語が多く出てきます(ほとんど造語のようです)。

シリーズに登場する5つの国(およびその属国)は言語や宗教、生活習慣なども違います。
異文化との共生、排除、格差。
現代世界と重なる部分が多数あり、大人も楽しめる壮大なフィクション世界史小説といえます。

その中でも、「守り人」シリーズの一作目『精霊の守り人』は、シリーズの中でも人間と精霊の世界観がわかりやすく描かれています。

1分でわかる精霊の守り人

舞台となるのは、異界と人の世界が交錯する世界 ── 。

腕ききの女用心棒・バルサはある日、川におちた新ヨゴ皇国の第二皇子・チャグムを助ける。チャグムは、その身に得体の知れない”おそろしいモノ”を宿したため、「威信に傷がつく」ことをおそれる父、帝によって暗殺されそうになっていたのだ。

チャグムの母・二ノ妃から、チャグムを守るよう依頼を受けたバルサは、幼ななじみの薬草師・タンダの元へ身を寄せる。そして、バルサとチャグムは、タンダとその師である呪術師のトロガイから驚くべきことを告げられるのだった ── チャグムに宿ったのは、異界の水の精霊の「卵」であること、孵化まで守らないと大干ばつがおこること、そして、異界の魔物がその「卵」をねらってやってくること── 。

帝のはなつ追っ手、さらに人の世の力をこえた危険から、バルサはチャグムを守り抜けるのか? バルサとチャグムの出会いから始まる、「守り人」シリーズの第1作。

「守り人」シリーズ公式サイト

さすが公式、素晴らしいあらすじですね…

「守り人」シリーズの見どころ

スケールの大きいファンタジー小説ですが、魅力的な登場人物の存在は欠かすことができません。

私の注目する「守り人」シリーズの見どころはこちら。

用心棒のバルサの心境の変化

まず特筆すべきなのは、女用心棒のバルサについて。

実は彼女、1作目ですでに30歳の設定
女っ気のない独身アラサー用心棒が、11歳(1作目当時)の世間知らずな皇子チャグムを守るために奮闘する姿、めちゃくちゃグッときます。

しかもバルサ、めっちゃくちゃ強い
最強の槍つかいに育てられた過去を持ち、自分のことを多く語らないだけに謎も多い。
出自も気になる注目の主人公です。

守られる側だったチャグム少年の成長

そしてシリーズ全編でサイドストーリー的に(たまに主軸で)描かれる、第二皇子チャグム少年の心身の成長
バルサと会ったばかりの頃は、賢いけどやはり11歳、精神的にまだ子供っぽい部分がありました。
それが巻数を追うごとに酸いも甘いも経験し、最終巻では王の器を兼ね備えた立派な18歳に
読者は皆「ちょっと見ない間にこんなに大きくなって…!」と親戚のおじおば目線で感動すること必至です。

アラサー用心棒バルサと年下幼馴染タンダの関係

私的には、用心棒バルサと彼女の幼馴染である呪術師の弟子、年下男子のタンダとの関係がとても気になりました!

これはね、皆さん実際に読んでいただきたいです…
タンダ、明らかバルサ大好きなのに、バルサってば全然その気になってくれないんだもんなー!

じれったいなー!!(笑顔)

巻を読み進めるたびに視界が広がっていく感覚はクセになります。
この世のどこかにあるかもしれないと思わせる、精巧に作り込まれた世界観をお楽しみください。

「守り人」シリーズは全14巻で完結しています。
とてもきれいに終わっているので、読後は清々しい気持ちになれますよ!

小野不由美「十二国記」シリーズ

「十二国記」シリーズはアニメ化されています。すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。

平たくいうと、異世界転生ものです。
ただし主人公はもう元の世界へは戻らない感じです(現時点では)。

「十二国記」シリーズの世界観とあらすじ

我々が住む世界と、地球上には存在しない異世界とを舞台に繰り広げられる、壮大なファンタジー。二つの世界は、虚海という広大な海に隔てられ、「蝕」と呼ばれる現象によってのみ繋がっている。異世界では、神々が棲む五山を戴く黄海を、慶、奏、範、柳、雁、恭、才、巧、戴、舜、芳、漣の十二の国々が、幾何学模様のような形で取り囲んでいる。それぞれの国では、天意を受けた霊獣である「麒麟」が王を見出し、「誓約」を交わして玉座に据える。王は、天啓のある限り永遠の命を持ち、国を治め、麒麟は宰輔として側に仕える。それぞれの国を舞台に繰り広げられる深遠な人間ドラマは、私たちに「生きる意味」と「信じる強さ」を問いかける大河小説といえる。 

「十二国記」シリーズ公式サイト–「十二国記」の世界

世界観、難しすぎん…?

ここで読むのをやめる人がいたらもったいない!

そこで本作大ファンの私きりんが、シリーズ1作目『月の影 影の海』のあらすじを若干ネタバレも交えつつ、かつ本編に反して極力明るめにお伝えします。

私、陽子。
現実世界でいい子にしてたのに、異世界から来た長髪イケメンに「あなたは王です」って言われてさあ大変!?

なんだかんだで異世界につれてこられたけど、イケメンどっかいっちゃうし、ひとりぼっちなのに妖怪襲ってくるし、良い子のお面がどんどん剥がれて荒々しい自分が出てきちゃう!

もう誰も信じられない…そんな時にネズミが出てきて…?

読んだ人なら「大体合ってる」って言ってくれるはず(ほんと?)

「ネズミが出るまで耐えろ」というファンお馴染みの合言葉を胸に、ぜひ読んでいただきたい作品です。

「十二国記」シリーズの見どころ

見どころは主人公・陽子の豹変ぶりです。

高校生の陽子は、誰にでも対応できる大人しい優等生。
家族とも友達ともそれなりに仲良くやっている、普通の女子です。
けれども、家庭でも学校でも、自分の存在にどこか違和感を持って生きてきました。

そんな日々は、急に学校へやってきた長髪イケメン(実は大事な役)に異世界へ連れ去られて一変。
知らない場所で人に騙されたり、何かに身体を操られて妖怪をバッサバッサ斬らされたり…
1作目上巻の終わりには疑心暗鬼の自暴自棄で鬱を通り越してゴロつきに近い精神状態に。
(さすがにかわいそうでした…)

そこで現れるのが例のネズミなんです!

1作目下巻では、ズタボロの陽子がネズミと出会ったことで、だんだん自分のあるべき姿を悟っていきます。

  • なぜ陽子は異世界に連れてこられたのか?
  • 長髪イケメンの正体は?
  • てかネズミってなに

いたる所に巧妙に張られた伏線をどんどん回収していく、ジェットコースターのようなストーリー展開も見どころです。

『月の影 影の海』『魔性の子』先に読むのはどっち論争

「十二国記」と名のついたシリーズ1作目は『月の影 影の海』ですが、実はこの話の前に小野先生による関連小説が発売されていました。

『魔性の子』は現在では“エピソード0“の立ち位置で売り出されています。本作品の中に十二国の名は一回も出てきません。
この作品単体ではミステリーの要素が強く、結局謎が解けないまま話は終わります。
十二国記を読んだ後なら「なるほど!こういうことが起こっていたのかー」と納得がいくのですが…。

こういう意味から、ファンの中では「十二国記未読の人は、『魔性の子』から読んでほしい!」という声も多数上がっています。

『魔性の子』で中心に描かれている高里要(たかさと かなめ)は、のちの十二国記シリーズでもかなりのキーパーソンとして扱われています。

きりん
きりん

高里くん、私も大好きです…。

2021年現在、合計15巻出ている「十二国記」シリーズ。時系列順での発行ではないため、年表を作りながら読み進めるのも楽しいです。

何者でもなかった主人公がどんどん「上に立つ者」として成長していく様が、フィクションとは思えないほどしっかりと書かれています。
歴史小説が好きな方にもお勧めできます!

「十二国記」シリーズは今年30周年

エピソード0とされる『魔性の子』は1991年9月25日。
つまり2021年の今年、十二国記シリーズは30周年イヤーなのです!

2019年に18年ぶりのシリーズ長編小説『白銀の墟 玄の月』(まさかの4巻セット)が発売されたことでも話題になりました。

公式ページには「30周年イヤーに、次の刊行を予定しております」の文字が!

『白銀の墟 玄の月』に描ききれなかったエピソードを短編として刊行するとのこと。あのボリュームでも書ききれなかったエピソードとは…?

ファンにはたまらない一冊になることは間違いありません。

今からでもまだ間にあいます!

「十二国記」シリーズ、未読の方はぜひ読んでみてくださいね!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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