Illustrator(通称イラレ)がなくてもベクター形式のイラストが描ける、無料アプリ「Vectornator」。
Vectornatorの特徴についての記事に続き、今回は実際にアプリを使ってロゴアイコンを描いてみます。イラレでできることはVectornatorにもできるはず…!という謎の確信を持って、イラレ講座の動画を見ながらVectornatorで同じ操作ができるか挑戦しました。

思ったよりできるぞ…!
- Vectornatorを使ってみたいけど使い方がわからない
- とりあえず何か描いてみたい
- ドローツールの基本的な機能やドロー方法が知りたい
さすがに無料アプリなので、イラレほど機能が充実していないVectornator。しかしやろうと思えば再現は可能です!
画像たっぷりで解説します。ぜひ一緒にやってみてくださいね!
Vectornatorはイラレの代わりになる?
Adobe Illustrator…。使用するためには月額2〜3千円のサブスクに登録する必要があります。デザインを生業にしている人だけが持つことを許される(※そんなことはありません)プロ愛用のドローツール。正直、ただの専業主婦にはとても手が出ません…。
しかし!同じくドローツールであるVectornatorは無料!(しかも広告なし!)
私のような超ド素人の平凡主婦でも、ベクター形式のイラストをドローできるのです!
さて、ここで疑問。

じゃぁもうVectornatorでよくない…?
一般人の目から見れば、イラレでできることのほとんどはVectornatorでもできそうです。しかし私はそもそもイラレすら触ったことのない超初心者…
そこで、インターネット上で見られるイラレ講座の内容をVectornatorで再現できるのか挑戦してみることにしました!
iPad伝道師・amity先生のイラレ講座動画で検証
私がiPadでドローツールを使いたいと思ったのは、iPadを華麗に操る人気YouTuber講師、amity先生のYouTubeチャンネルを見たことがきっかけ。
一見難しそうな内容も、おしゃれなデザインとともに易しく教えてくれるおすすめのチャンネルです。(見たことのない方はぜひご覧ください!)
※Vectornatorのレビュー動画もアップされています!今回はあくまで「Illustratorの代わりになるか?」がテーマなので紹介を割愛。
参考にさせていただくのは「【illustrator iPad版】初心者でもデキる、おしゃれアイコン&ロゴの作り方!」という動画。
以下、動画の内容に沿ってお送りします。
Vectornatorでクラウド(雲)マークを描く方法
基本的にIllustratorと同じことをします。アイコンや機能が少し違うこともありますので、Vectornator初心者にもできるだけわかりやすく解説します!
正円と長方形で雲の形を描く
まずは円を4つ描きます。
[線]はオフ、[塗り]はとりあえず青に…(後で消すので色はなんでもOK)。

雲の上部、モコモコの部分を想像しながら4つ…こんな感じかな?
- 円ツールを使って円を広げる
- 広げながら、もう片方の手でキャンバス内の適当な場所を押さえる

キーボードがある人はShiftキーを押しながらでも正円になります!
モコモコ部分ができたら、次は下部を塗りつぶすように長方形を描きます。

複数の図形の端を揃える(アラインメント)
綺麗な雲の形にしたいので、長方形は両端の円とキレイにつなげます。
が…

なんか調節しにくいな…
上下左右のコントローラーやキーボードの矢印キーでも調節可能ですが、ここは一発で線を揃える方法を使いましょう。
- 下面に接する図形(今回は両端の円と真ん中の長方形)を選択する
- 右上の[アレンジ]メニューをタップ
- [アラインメント]の下揃えアイコンをタップ

下の線が揃って、いい感じの雲が描けました。
アラインメントを使えば、上下左右や中心までキレイに揃えることができる
図形を合体する(ブーリアン)
今は丸と長方形がバラバラの状態なので、一つの図形になるようにまとめます。
- 合体させたい図形を選択ツールで全て選択する
- 右上[パス]メニューをタップ
- [ブーリアン]の左上アイコン「合体」をタップ

今回は全てを一つにまとめたいのでこれ。

雲の形にまとまりました!
2つ以上のものを合体させたり、形状の重なる部分だけを取り出したりできる機能。
どのような仕上がりになるかはアイコンを見ながら何となく察します(ざっくり説明)。

正方形2つを重ねてブーリアン機能を使ったとき、アイコンの白い部分は残り、グレーの部分はなくなります(もしくは切り離される)。
線の太さを調整する
これで完成でもいいのですが、動画ではこれを中抜き(輪郭だけ)にしておしゃれに仕上げています!
雲の図形を選択して、[線]と[塗り]の色を変更します。
[線]を青、[塗り]をオフに。

線(輪郭)だけになりました!
今のままだと線がちょっと細いので、いい感じに太くします。
- 太くしたい線の図形を選択ツールで選択
- 右上[スタイル]メニュー(ブラシマーク)をタップ
- [ストロークの幅]のスライドを右にスライドさせる

数値部分をタップすると、直接数字を入力することも可能。
複数の図形を作るなら、統一感を出すために線の太さは統一すべし!
アウトライン化する
次にこの線をアウトライン化します。

アウトライン…??
ベクター系ならではの処理なので聞き慣れない作業です…とりあえずやってみましょう。
- アウトライン化したい図形を選択ツールで選択する
- 右上[パス]メニューをタップ
- [パス]の中の「アウトライン」をタップ
見た目は何も変わらないように見えますが、これでアウトライン化できました。

拡大してみるとこんな感じ。


元々は線の中心にパスがありましたが、線の外側(アウトライン)にパスができました!
(線色を青にしたせいでパスが見にくくてすみません…)
アウトラインについてはこの記事の「Vectornatorの基本知識」の項目でも触れています。
ここでアウトライン化する理由は、この次に行う「グラデーション装飾」の準備のため。
グラデーション色に装飾する
先ほど「線の色は変えられる」とお伝えしましたが、グラデーションにすることはできませんでした。
アウトライン化したことで、線だった部分をグラデーション色ににすることが可能に。

- 塗りたい図形を選択ツールで選択する
- 左下[塗りつぶし]パレットをタップ
- [グラデーション]をタップ、暗い色と明るい色を選ぶ
- 図形上に現れた棒を動かしてグラデーションの具合を調整する
左下の塗りつぶしパレットはすぐ色を変えられて便利ですが、色の登録ができないのがデメリット。
他のアイコンと色を合わせたい!決まった色を使いたい!と言う方は、
右上[スタイル]メニュー > [塗り]

色をタップすると、過去に使った色の履歴や登録済みのパレットが出てくるので便利です。

これでオシャレなクラウドマークの出来上がり。


線と塗りを分けて編集できるの、すごく便利〜!
べクターイラストは正解なし!いろんな描き方を楽しもう
IllustratorもVectornatorも、描くときの考え方が重要です。
描きたい図形をどのようにかけば一番理想通りに仕上がるか?それを考える過程は、なんだか脳トレのパズルをしている気分です…。
絶対にこうやって描かないといけない!と言う絶対的答えはありません。
あなたの好きな描き方で、いろんな形の描写にチャレンジしてみましょう!
amity先生、お世話になりました!
