当ブログで推しに推しているほぼイラレアプリ「Vectornator」。
無料で広告なし、曲線ツールやパス化もできる最強アプリです!
…と思いきや、弱点もしっかり存在します。
その1つがブラシカスタマイズ。
ブラシの形状を好きなように変えられる仕様です。
本家イラレ(Adobe illustrator)なら豊富なブラシメニューに加えてカスタマイズも簡単にできるのですが、Vectornatorのブラシは基本的に一種類のみ。

こういうイラストもアリなんですが、すごくシンプル…

もっといろんな雰囲気の絵が描きたいのになー
もっと具体的にいうと、いら○とやさんみたいな境界がヨレヨレした線が描きたいんですよね…!

そこで!
この記事では、なんとか無料の範囲でなんとかしたいドケチ主婦きりんが、Vectornatorで手書き風イラストを描く裏技をご紹介します。
- Vectornatorで手書き風の線で絵が描きたい
- 直線的なブラシ以外も使いたい
- できるだけVectornatorだけで完結させたい
- ついでにハサミツールの使い方も知りたい
裏技と書きましたが、正直根性でカスタマイズしているだけです。
無料の範囲で理想に近づくため、主婦は努力を惜しまないのです…!
Vectornatorはブラシの種類が1種類のみ
イラストアプリを使ったことのある方なら1度は使用したことがあるであろう「ブラシツール」。
簡単にいうとフリーハンドで線を描くためのツールです。

例えば無料イラストアプリ「アイビスペイント」では、無料で使えるブラシは385種類(※2022年現在。広告視聴で解放されるブラシも含む)用意されています。
アイビスペイントは完全無料ブラシと、広告を視聴することで18時間無料で使えるブラシがあります。

これだけあれば、さまざまなテイストのイラストが描けますね!
一方、我らがVectornatorはというと…



えっ!これだけ…!?
そうです、入り抜きの幅や形が違うだけで、ほとんど同じ形のブラシのみ。
ブラシデータをインポートできるというわけでもなさそうです…
つまり現状、Vectornatorでは直線的な線しか描くことができないのです!

クレヨンみたいに境界がヨレヨレした線が好きなんだけどな…
そう、目指すところはいら○とやさんのヨレヨレ線!(言い方)
そんなヨレヨレ線好きのあなたのために、とっておきの技をお伝えします。
ブラシをカスタマイズしよう
とにかく境界をヨレヨレにしたい。
カスタマイズできる内容は結構限られているのですが、できる限り努力したいと思います。
ブラシツールを選択すると、スタイルメニュー内に選択中のブラシが表示されます。
その左横にあるブラシ&歯車のアイコンをタップ。

ブラシの詳細を設定できるエディタが表示されました。

このエディタで変更できるのは、ブラシの形状や角度、そして輪郭など。
例えば正円になっているブラシの形を楕円にしてみたり、

角度を斜めにしてみたり…

しかし手書き風ヨレヨレ線に近づけるために一番重要なのは[輪郭(りんかく)]です!


どうやらこの輪郭線は、プレビューブラシでいう上側の輪郭を表していて、それが上下対称に反映するようです。
つまりVectornatorのブラシエディタでは、
- 正円・もしくは楕円のブラシ
- ペンの角度が真っ直ぐ・もしくは斜めのブラシ
- 上下(左右)対称の輪郭をもつブラシ
これらのブラシにカスタマイズすることが可能ということですね。
ブラシの輪郭をカスタマイズ
さて、輪郭パネルはもう少しいじりがいがありそうです。
ブラシを変形させるための制御点(○)を増やしてみましょう。


ダブルタップすると削除できます。

この調子で、○をたくさん増やして輪郭をギザギザにしていきます。

あまり細く(太く)しすぎないようにしましょう。
輪郭パネルの中心線付近に点があるのがベストの太さ。
(通常ブラシと太さが違いすぎると使いにくくなります)

これで輪郭がギザギザのブラシが完成しました。
右下の[保存]ボタンを押すのを忘れずに!

自分でカスタマイズしたブラシは、[自分のブラシ]としてメニューに追加されています。

ブラシは「線の長さ」で印象が変わる
試しに先ほど作ったブラシでイラストを描いてみます。


ん?
なんだかヨレヨレ感が少ないような…
目や奥のツノあたりは比較的よれよれしてるんだけどな?
実は、先ほどカスタマイズしたブラシの輪郭は1ストローク(一筆)に適用される線。

つまり短い線を書いても長い線を書いても、カスタマイズしたギザギザは均等に配置されてしまうのです。
少し面倒ですが、好みのヨレヨレ感が出るように所々で線を切る必要がありそうです。
ハサミツールを使おう
ハサミツールを使えば簡単に線を切ることができます。
ハサミと言っても、どの箇所でも切れるわけではありません。
切れるのはアンカーポイントです。
アンカーポイントとは、線の途中にある白い点のこと。
ベクターイラストを描く時には欠かせない点です。

ブラシで描いた線は、アンカーポイントという点でカーブしたり、カクカク曲がったりしているのがわかります。

名前の通り、線を制御する点ってわけね…
そしてハサミツールは、アンカーポイントごとに線を切り離すことができるツールです。
[ハサミツール]を選択 > アンカーポイント(白い○)をタップ


あまり短く切りすぎるとヨレヨレどころかギザギザになってしまうので、適度なところを[ハサミツール]で切り離していきます。

完成!
このように、カスタムブラシとハサミツールを使うことで理想の線を描写できるようになります。

線の色や太さを調節すると、ただの直線的なブラシより若干温かみが出てくる気がします。

これでいら○すとやさんの雰囲気に若干近づいた…かな…?
カスタマイズブラシまとめ
- ブラシスタイルのエディタでブラシを編集できる
- [輪郭]の丸(○)を増やすほどブラシ境界がヨレヨレになる
- カスタマイズの際は「ブラシの太さ」に注意
- ヨレヨレブラシはハサミツールで短めに区切って使う
うまく使えば理想に近い線が描けるカスタムブラシ。
しかし、それでも万能とは言い難いのが正直なところです…
画面連打でブラシ境界の点を増やすにも限界があります。
Vectornatorさん、デフォルトのブラシ種類もっと増やして…!
そう祈っていた矢先、「Vectornatorでオートトレース機能が進化」というニュースが…

いっそアイビスペイントで描いた線画をトレースした方が早いのでは…?
というわけで次回は、進化したVectornator「オートトレース機能」について解説します!